『ドラゴンラージャ』『フューチャーウォーカー』の読者が待っていました。

学生時代、みんながKPOPに夢中な中『ドラゴンラージャ』という韓国の小説を読んでいました、まめしばです。

まめしば

まさか大人になってイ・ヨンド作品が新しく邦訳されるなんてTT

韓国では100万部越えのバカ売れ、

2024年には大型ゲーム化も企画されている『涙を呑む鳥』がついに日本で刊行されました。

韓国のネット小説でジャンルはファンタジーですが、正直に言います。

そこらのファンタジーとはレベルが違います

漫画が好きな方にも是非お勧めしたい、超面白いファンタジーです。

まめしば

設定・世界観・セリフ、全部完璧。

『涙を呑む鳥Ⅰナガの心臓』あらすじ&作品情報

あらすじ

人間・レコン・トッケビ・ナガの4種族が人として暮らす世界。大陸の南部で暮らすナガは成人すると心臓塔で心臓を摘出し、ほとんど不死になる。ハインシャ大寺院からの要請で集められた人間のケイガン、レコンのティナハン、トッケビのビヒョンはナガの少年を限界線の北に連れていく任務を請け負い旅に出る。

作品情報

作者:イ・ヨンド

訳:小西直子

出版社:早川書房

発行部数:韓国にて100万部突破

『涙を呑む鳥Ⅰナガの心臓』の感想&考察

イ・ヨンドの小説面白すぎる

『ドラゴンラージャ』を読んだことがあったので(当時熱狂的ファン)、

イ・ヨンドの小説が本当に面白いことは知っていましたが。

しかしこれはめちゃくちゃ面白いですね。びっくりしました。

最初はナガが使う独特の宜りや種族を覚えることに大変でしたが、

そこに慣れるともうあとは面白いでしかなかったです。

最初は硬めな文章が続きますがナガのことをケイガンが「樹木愛好家」と言い始めた時には

「懐かしい!!イ・ヨンドはこれなんだよ!!これなんだよ!!」

と自分の中の血が騒ぎだしました。

まめしば

学生時代ドラゴンラージャに脳を焼かれた人間の血が騒いだよ

その後「無敵王」や「鉄拳王」が出てくるころにはもう完全にイ・ヨンドの世界でした。

まめしば

「帝王病患者」、イ・ヨンドの腐しすぎて最高…!!

これだけ重厚なストーリーをやりながら、

レベルの高いコントのようなお笑いシーンまであるのがイ・ヨンド作品の魅力だと思います。

ケイガン・ドラッカーは何があったのか

いや本当に、あの人は何があったんですかね?

ナガを食べて生活しているところから狂人であるということは言われていましたが、

  • 名前はナガに滅ぼされた種族の名前。ケイガン(黒豹)・ドラッカー(龍)
  • ナガを食べて生活している(伝説の復讐者と同じ生活)
  • ナガを狩るためその生態系や文化について詳しい
  • ナガの卵をその母の頭蓋骨で割って笑う
  • 使っている双身剣マワリはナガに滅ぼされた王が使っていたもの
  • ナガを狩る生活を平凡だと思っている
  • 別れた人の名前をすぐに忘れてナガを狩る生活に戻る

特に私が驚いたのは卵を頭蓋骨で割るシーンです。

もうこれ、復讐で人格が壊れているレベルですよね。

しかもケイガンは普段は優しく、仲間からも信頼されています。

そんなケイガンが、ナガのことは母性すら嘲笑しています。

個人レベルでなくナガという種族そのものを恨んでいる感じです。

ナガを愛せるか?

あえて「理解できない生き物」としてナガを描いているように感じます。

  • 樹木を守るため龍を滅ぼす
  • <宜り>という精神言語で話す
  • 侵攻戦争のために毛皮目的で黒豹を絶滅させる
  • 女尊男卑の文化で父親の概念すらない
  • 生き物を生きたまま食べる
  • 制圧した場所はすべて壊して熱帯林にする
  • ナガ以外の種族のことを不信者と呼ぶ
  • 樹木愛好家のため木造建築や薪を許せない
  • 寒さに弱く南でしか暮らせない
  • 毎月の脱皮がある

これだけ特徴を挙げてみても、ナガを好きになれる部分がありません。

むしろあえて人間読者に嫌われる特徴を並べているかのようです。

もしこのシリーズのテーマが「異種族の共生」だとしたらこれはかなり大変です。

このナガと3種族がどうやって共生していくのか全くイメージがわかないのです。

さらにこの作品の読者は『ドラゴンラージャ』を読んでいる人がきっと多いと思います。

そんな読者にドラゴンを絶滅させた種族を出すということは、

本当に大きな意味を持つと思います。

まめしば

我々が大好きなドラゴンを滅ぼした…!?

この文化でナガがやってきた結果生まれたのがケイガンですしね…。

ヨスビとケイガンの関係性は?

これだけナガを恨んでおきながら、ケイガンは、ヨスビにだけは反応が全然違います。

リュンがヨスビの息子だと言ったらブチギレていたレベルです。

「左腕を食べさせてくれたから」という理由で相当に慕っている様子ですが、

一体何があったのか?

まめしば

ナガを恨みながらヨスビは慕っているのはなぜ…?

そしてヨスビが亡くなった原因はわかりましたが、

理由は『涙を呑む鳥Ⅰナガの心臓』ではわかりませんでした。

読んだ限り、キタルジャ狩人がケイガンである可能性もあると思います。

「キタルジャ狩人は矛盾に大きな力を見いだす」

といった言い伝えもあります。

このナガは恨むがヨスビは別という矛盾が関係あるかもしれませんし、

ヨスビを失った理由があまりに理不尽だったからこそ、

ナガ文明を恨んでいるかもしれません。

ナガ文化に父親の概念がないことにも不服だったように見えました

そしてヨスビが亡くなった理由と、

今回の案内人たちの旅の目的と関係があるのか?

それについてもまだ謎のままです。

2004~2005年に『涙を吞む鳥』『血を吞む鳥』が韓国で発刊され、

2024年ついに日本で『涙を呑む鳥Ⅰナガの心臓』が邦訳・出版されました。

謎が解明されるのは一体いつになるでしょうか…楽しみです!

『涙を呑む鳥Ⅰナガの心臓』の見どころ

『涙を呑む鳥Ⅰナガの心臓』の見どころ
  • 『ドラゴンラージャ』に続く重厚なストーリーとギャグシーン
  • ケイガン・ドラッカーのキャラクターの魅力
  • ナガという種族の作りこみ、異種族共生の深いテーマ

『涙を呑む鳥』Ⅱ(2巻)はいつ出る?『血を呑む鳥』との関係は?

現時点(2026年5月)では、

『涙を呑む鳥』Ⅱ(2巻)の出版情報は見当たりませんでした

しかしシリーズとしては、下記のように出るはずで、

さらに早川書房は独占翻訳権を持っています。

シリーズとして刊行する可能性が高いと予想しています。

■4部作シリーズ

『涙を呑む鳥』Ⅰ(韓国で出版済み)→上下(日本で出版済み)
『涙を呑む鳥』Ⅱ(韓国で出版済み)
『涙を呑む鳥』Ⅲ(韓国で出版済み)
『涙を呑む鳥』Ⅳ(韓国で出版済み)

『血を呑む鳥』Ⅰ~Ⅷ(韓国で出版済み)

『毒を吞む鳥』(未刊行)

『水を吞む鳥』(未刊行)

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